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【コラム】出生数70万人余 一因は高等教育が前提の社会構造 それでも日本は終わらない

コラム
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日本の出生数が70万人余となったニュースを見て、次のポストをしました。

少子化の原因はひとつではなく、価値観の多様化、女性の社会進出、手取りの減少などさまざまですが、今回はその中でも「高等教育が前提になっている社会構造」について、立ち止まって考えてみたいと思います。

止まらない少子化 出生数70万人余

厚生労働省から、日本の出生数が70万人余という速報値が公表されました。

出典:厚生労働省 人口動態統計速報(令和7(2025)年12月分)

少子化は17年早いペースで進んでいる

この数字は、国立社会保障・人口問題研究所が2023年に公表した将来推計人口より、17年早いペースで少子化が進んでいることを意味しています。

少子化の一因は高等教育が前提の社会構造

少子化の一因は、高等教育が前提の社会構造にあると、僕は考えています。

もちろん、研究者・医師・弁護士など、専門的な知識と資格が不可欠な職業を目指す人にとって、大学や大学院は必要な場所であることは疑いようがありません。

ただ、営業職・販売職・事務職・介護・ITの実務職など、多くの仕事に就いている人たちに「大学の専門課程が今の仕事に直結していますか?」と聞いたとき、「はい」と答える人がどのくらいいるでしょうか。

肌感覚として、決して多くはないと思います。

それでも今の日本では、「とりあえず大学に行っておけ」という空気が何十年も変わらず続いています。

この「大学に行くことが当たり前」という社会の前提が、社会に出る時期を遅らせ、教育費への不安を生み出すことで、結婚・出産のタイミングを後ろにずらしている

それが少子化の一因になっていると、僕は考えています。

進学率の上昇と出生数の減少には、逆相関が存在する

日本国内の進学率と出生数を時系列で並べると、それらの動きが対照的であることがわかります。

4年制大学進学率出生数
1990年約25%約122万人
2000年約40%約119万人
2010年約51%約107万人
2020年約55%約84万人
2024年約59%約68.6万人

出典:文部科学省「学校基本調査」年次統計(e-Stat) 

大学進学率が25%から59%へ約2.4倍に拡大する間に、出生数は122万人から68.6万人へとほぼ半減しています。

数字だけを見れば、確かに逆相関が見て取れます。

高等教育を前提としない2つのメリット

高等教育を前提としないことには、大きく2つのメリットがあると考えています。

  • メリット1:社会に出る時期が早まり、結果的に結婚・出産を考える時期も早まる
  • メリット2:高等教育のための教育費が不要になり、お金を理由に子どもを諦めなくて済む

メリット1:社会に出る時期が早まり、結果的に結婚・出産を考える時期も早まる

大学をストレートで卒業して就職すると22〜23歳です。

そこからキャリアを積んで、ようやく「結婚を考える」となると25〜30歳前後になります。

一方で18歳で社会に出て収入を得る人が増えれば、経済的自立が早まり、結婚や子どもを持つことを現実として考えるタイミングも自然と早まるはずです。

メリット2:高等教育のための教育費が不要になり、お金を理由に子どもを諦めなくて済む

大学4年間の学費はおおよそ、国公立で約250万円、私立で約400万円と言われています。

これが「大学進学は当たり前」という前提のもとでは、子ども一人ひとりにかかる将来のコストとして親の頭に刷り込まれます。

子どもを2人、3人と考えたとき、単純計算でその額は2倍、3倍になります。

「経済的に余裕がないから子どもを諦めよう」と考える夫婦がいるのは、この「いつか必ずかかる教育費」への不安が背景にあるからではないでしょうか。

もし大学進学が「当たり前」ではなく「選択肢のひとつ」になれば、その不安そのものが和らぎ、子どもを持つことへの経済的なハードルが下がると考えています。

進学率が下降すれば、出生数が増加するとは限らない

ただし、「大学進学率を下げれば出生数が増える」とは限りません。

実際、北欧諸国では、進学率・出生率ともに高い時期が存在しました。

充実した保育制度や育児休業制度、男性の育児休業の浸透によって「高学歴でも子どもを産みやすい環境」を整えることで、進学率の高さと出生率の高さを両立していたのです。

つまり、大学進学率の高さ単体が少子化を引き起こすのではなく、進学率の高さが「子育てしにくい社会構造」と組み合わさったときに、少子化が深刻になるという見方もできます。

僕が言いたいのは「大学に行くな」ということではありません。

「大学に行かなくても、生きていける社会にしよう」ということです。

高卒・専門学校卒でも安定したキャリアを築ける。そういった構造の変化が、子どもを持つことへのハードルを下げていくと信じています。

まとめ:それでも日本は終わらない

出生数や各種統計が示す通り、この先日本の人口はさらに減っていくことが予想されています。

それでも僕は、「日本は終わらない」 と信じています。

資源が少ないこの国で、世界に名だたる企業をいくつも生み出し、戦後の荒廃から世界で3本の指に入る経済大国に成長させたのが日本人です。

それは、スポーツの国際大会においても見て取れます。

記憶に新しいのが、カタールW杯です。

まるで日本開催かと錯覚するほどの、応援に対する熱量でした。

文化、自然、言語、産業、スポーツどこを見ても他国に引けを取りません。

どこの国に行っても日本人であることを胸を張って言えます。

もちろん、息苦しいところや、凝り固まった考え方、変えなければならないことはたくさんあります。でも、こんなに素晴らしい国は世界中どこにもないし、日本人は素晴らしいと思います。

人口が減っても、この国の底力は変わらない。だからこそ、日本は終わらない

その思いを胸に、父親としてできることは、子どもが大学に行かなくても自分の力で生きていけるよう育てること。それが、大学進学が当たり前でない社会への、僕なりの一歩です。

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